古墳のGIS
こんにちはSGKです。
今回は一部の人にはうれしすごいGISのアプリを見つけたのでその紹介です。
私も昔GISのお仕事をしたことがありますが、GIS (geographic information systemの略)とは地理情報システムの事で地図上にいろんな情報を載せて見れるシステムの事です。
で、そのアプリが「PAX SAPIENTICA」です。
何のGISかというと本ブログのタイトル通り古墳です!
古墳がどこにあるか?なんてグーグルマップで「古墳」と検索すれば簡単なのですが、この「PAX SAPIENTICA」がすごいのは地図に時間軸があり、指定した年度に建造済みの古墳が表示される事です。
ダウンロードして起動
ここからダウンロードできます。1GBぐらいあります。結構時間がかかりました。Android版もありますが試してません。
Windows.zipをダウンロードして解凍して「PAX SAPIENTICA.exe」を起動すると以下の通りの画面が表示されます。 最初は西日本ですが尾張地方中心の位置に移動しています。
起動すると早速カレンダーが勝手に進み、右上の日付がカウントアップしていきますので、止めましょう。 画像上に「STOP」と書いておきました、黒い四角を押します。
で「-」「+」と書いておいたところですが、上が「10年戻る」下が「10年進む」ボタンです。
「10年進む」を押して238年から10年づつ進めながら見てみましょう。
古墳時代初期
1回押した248年の所で4つぐらい前方後方墳が出てきました!
おおぉ、、古墳時代初期は大和朝廷の支配が各地に及んでおらず、建造が簡単な前方後方墳から各地に作られ始めたという説を裏付けるようです。
しかし、下の方の赤丸した場所、海部郡に古墳があるな、ちょっと怪しい、、
このあたりは海抜が低い地域で、古墳時代の特に初期の海岸線を考えるとこの年代にここに古墳があったとは考えにくいのです。
マウスホイールとかでズームができて、ズームすると古墳の名前が見えるので見てみます。
「奥津社古墳」か、愛西市の史跡・文化財等ページによると「4世紀中頃に築造された古墳~」とある、えぇ違うじゃん、、
古墳時代終期
まぁまぁ、とりあえず、今度はガガっと100年単位で648年、大化の改新・薄葬令(大和朝廷が古墳の建造の禁止を命令)より後まで進めてみると、、
おおぉ!いっぱい出た!アイコンで細かい古墳のタイプまで分かるのはすごい!
無い!
しかし、しかしだ!無い、無いんだ!このへんに!八幡山古墳が!
他にも表示されない古墳はあるが、しかし八幡山古墳が無いなんて!!
愛知県最大の円墳、鶴舞公園(名古屋市民熱愛公園)に隣接し、今ちょうど桜がきれい!
はわわわわわマジか、、そうなのか、、、
まとめ
とにかくこれはすごいアプリです! 作者様の古墳愛を感じます!
八幡山古墳が登録されていないのはショックで悲しいですが有名ではないという事実が分かります。。
加えて「奥津社古墳」の間違いについてもこのアプリだからこそ地域的・年代的な検証により建造年の間違いが検出できた訳です。
そして作者の方のXによると銅鐸や銅鏡などの出土品の表示ができるものも開発されているようでなんかワクワクします。八幡山古墳登録のアップデートにも期待しています。
以上、古墳のGIS「PAX SAPIENTICA」の紹介でした。